興信所と探偵、調査会社の名称にはこのような呼び方があります。
現在では、同じような位置づけとされている興信所と探偵ですが、それぞれの会社の興りは異なり、設立された当時は明確に調査を行う分野が分かれていました。
興信所ができたのは、幕末の越後長岡藩士であり、その後大蔵省や初代日本銀行大阪支店支店長などを歴任していた外山脩造が、欧米での視察を行う中で信用調査を行う機関の重要性を感じた事が始まりです。
明治24年(1891年)に、日本初の興信所となる商業興信所を大阪に設立し、自身が総長となり日本初の興信所が誕生しました。
探偵ができたのは、警視庁司法主任としてスパイ摘発などで活躍し退職した後に、元警察官岩井三郎が岩井三郎事務所として明治28年(1895年)に設立したのが日本初の探偵の始まりです。
設立された当初は興信所は会社などの信用調査を行い、探偵は個人の身辺調査などを行うといった、明確な棲み分けが存在していました。
現在では、探偵と興信所にはほとんど差異はなく、興信所でも個人の身辺調査を行う事もありますし、探偵でも信用調査を行う事があります。
興信所の料金には様々なプランが用意されていますが、主に「人件費・調査実費・調査機器使用量(機材費)」などの合算によって料金が決まります。
何人の調査員で1日何時間調査するか、何日間調査を行うか、という事が人件費に反映されます。
料金の中で一番大きな割合を占めるのが人件費ですが、調査員の人員を削る事が支払額に反映されるからといって、人員を削りすぎてしまう事は逆に調査時間が長引いてしまう要因となる事もありますので注意が必要です。
調査を行う際の経費としては、ガソリン代金・高速料金・宿泊での調査の際の宿泊費などが経費に当たります。
居酒屋やレストランなど、調査の中で飲食店に入る必要があった場合には、こうした飲食費も経費として計上される事となります。
依頼者によっても目的や要望はそれぞれに違い、より依頼者の希望に沿えるようなプランを選択できるよう、様々なプランが用意されています。
完全成功報酬:
事前にはっきりと条件を決めて、成功した時にのみ料金の支払いが発生するプラン
パックプラン:
依頼に応じて基本料金・時間や日数・機材代や書類作成費、などを含み総額がわかりやすいプラン
成功報酬:
条件を設定して、着手金を支払い依頼に沿った条件が満たされた場合に、残金の料金の支払いを行う成功報酬を支払うプラン
こうしたプランが設定されています。
尾行の際に巻かれる事や、怪しまれる事を防ぐなど様々な理由から、基本的には2人〜3人で調査を行う必要があります。
1人での調査の場合ですと、一度見逃してしまえば次のチャンスを狙う必要がありますが、複数人の場合にはチームでフォローできチャンスを逃さずに証拠につなげていく事ができます。
調査員1時間あたりの時間給が8,000円とします。
浮気調査を対象者の退社後から帰宅までの約6時間、2名の調査員で行うとすると、96.000円となります。
こうした調査を3日間行うとすると、人件費だけを単純に計算して288.000円となります。
これに合わせて移動のために掛かった費用などの実費と、調査機器の使用料が合算されて、総額が算出されることとなります。
完全成功報酬とは「絶対に証拠写真が欲しい」など明確な条件がある場合、事前に取り決めた条件が満たされないと料金が発生しません。
証拠が欲しかったのに証拠を取れず、莫大な料金の支払いだけが残ったなどという事がありませんので、依頼者の立場からしても仕組みが明確であると言えます、 ご紹介したプランは依頼内容によっては適応できない場合もありますので、詳しくは興信所や探偵に問い合わせましょう。